2016-04-02から1日間の記事一覧

その105:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

世の中には性同一性障害というものが存在するが、工藤怜に言わせればスペッキヲは「キャラ同一性障害」だそうである。 怜には、スペッキヲは単なる自分のキャラをわきまえていない空気の読めないイタい奴にしか見えなかった。 自分自身を勘違いしている思い…

その104:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

人が皆、本当の自分というものだけをさらけ出す社会には一つの縮図が存在をする。幼稚園や保育園の子供たちの社会がそうである。 その自然状態は、大人が見守ってコントロールしなければならない社会だ。 人が本音をさらけ出すと、そこには慈しみや助け合い…

その103:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

が、いずれにしてもスペッキヲ自身は、それをそういう問題だと割り切って考えてはいなかったようだ。 彼自身は、まだ短いながらもその人生の中で、時間をかけた関係性が互いの内面的な誤解を埋めていくことはないとなんとなく感じていたからだろう。 3,4…

その102:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

まあいずれにしても、スペッキヲは何かしら異様にヘンなところがある人間ではあったのだ。 倉橋総一郎は、スペッキヲがそういう人間であるがゆえに、信頼していた。総一郎の目にももちろん、スペッキヲの素は捉えられてはいない。 ただ、ある種の古臭い人間…

その101:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

そんな”重たい”生きづらさを抱えているように見られがちなスペッキヲではあったが、しかし、彼本人は そういう生き方をむしろ望んでいた。 というのは、キャラを演じるためにはスキルや情報を求められるが、「素」であることは何の苦労も求められなかったか…

その100:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

聞くところによれば、人はそういう痛ましい苦悩を避けるためにこそ、キャラを演じるのだということである。 そのキャラは、自分がなりたいキャラを、自分で選んで演じるのではない。 場が求め、彼や彼女に対して許したキャラ設定を、本人が望むと望まざると…

その99:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

ちなみに彼は、今突然そのようになったというわけでもなかったようだ。 これまでも彼は、時々そういう仏頂面を下げて何か思い悩んでいるような様子になることはあった。 仲の良かった高校時代の友人達らと飯を食っている時ですらそういう風に見えることはあ…

その98:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

ボンバータイム和也が現れ、ふとましく叫んだ。 「本音をさらけ出さんか!」 スペッキヲの心にフラッシュバックするものがあった。彼が学生時代にバイトしていた頃のことであった。 バイト雇用の制度を備えてもいなかった日本最初のCADソフトハウスで、彼は…

その97:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

その計画は、極めて慎重に議論され、準備されていた。 スペッキヲの限界を試すための単体テストだ。とにもかくにも何段階ものレベルを準備し、彼がどこまでそのレベルをクリアできるかが試されている。 極めて洗練されたレベルデザインだ。少しずつ難易度が…

その96:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

とまあ考えてみたところで、結局のところ答えを摘出することは難しい。 もう少し漠然とした抽象的な言い方をしたほうがむしろ大枠をつかむことができるのかもしれない。 つまりスペッキヲはストレスを感じていたのだ。そう換言すると、事は別の方向に展開す…

その95:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

ここで断っておくべきことは、彼を浮かない気持ちにさせる何かの正体など、私は知らないのだということである。 ただ、そのことについて触れておかないわけにはいかない。これは都合上の便宜的な理由であって、特に他意はないのだった。 さて、ここで一つ考…

その94:サイコキネティック痴漢技術総合研究所

聞くところによると、このところのスペッキヲはどうも様子が変だとのことだ。 仏頂面を下げて、押し黙っていることが多いとのこと。 取り立てて変化があったということもないから、季節なりなんなりが調子を狂わせているだけのようでもある。 だが、本当のと…