その113:サイコキネティック痴漢技術総合研究所


 なんなんだよこのお姉さん、しつこいな、という顔を小僧は浮かべていた。
「離せよ!痛い!」小僧はうめくように抵抗し、部屋の外の別の物件との間の通路で引っ張り合いになる。
 パンツとられたぐらいで、許してくれないなんてもしかしてお姉さん、僕に気があるのかな? と小僧は思った。
お部屋に連れ込まれて、コクられるんじゃないか!と小僧ははっとした。


「なに! どうしたの?」
 隣の部屋がガラッと空いた。水谷きららがそこに住んでいる。
「......ちょっとパンツ盗られちゃってて。」
「は?」
 きららは小僧とゆきを交互に見た。
「......で、その子が犯人ってワケ?」
 小僧は知らん顔をして、歌を歌い始めていた。
「ハハーン」
 きららの目が十字に光った。


「盗んだパンツは?」
 小僧は、泥だらけになったパンツを出した。
「なんで盗ったの?」
 小僧は自分が盗ったんじゃないという顔をしている。自分は何もしていないのに、
叱られて被害者だ、というような顔をしている。
「......もうしない?」
「やってない!」と小僧は言った。


 ちょっと、ときららはゆきに囁いた。本当にこの子が犯人なのか?
ちゃんと見たのか?


「見たわけじゃないけど、彼、急に逃げたし、その時パンツが消えてて、彼が持ってた」
「フーム」