私が愛するのは人ではなく、暗闇の中の孤独だろう。



おれは本当は孤独のほうが安心する。一人でいる事のほうが好きだ。
真夜中に薄暗がりの中でキーボードを叩いてほくそ笑んでいる事のほうが自分らしい。
人と一緒にいる事は、おれにはただそれだけでストレスを生む。
雰囲気を台無しにしてしまうかもしれず、気を悪くさせてしまうかもしれないと思っていると、
それが言動や行動から伝わって、ノリがおかしくなってしまう。
そんな人間が、どうやって恋などできるものなのか誰も知らない。
孤独を愛する精神と、恋心とは完全に真っ向から矛盾し合っている。
自分にとって苦痛で、嫌でしょうがないことをやらなければ、ダメだと世間の恋愛観は鬱陶しい耳打ちをする。
今までの自分の生き方はなんだったのか。
すべてが間違いでしかなかったのだろうか。



勝手に考えているのは、
恋愛というのは、たぶん助け合うことなんだろうなということなのだ。
だが、おれには誰かを助けるような精神的なキャパがない。
最悪なタイミングで最悪な事を言って、相手を谷底に蹴飛ばすことはできたとしても
自分の何かを犠牲にしてでも他人を救おうと思う内発的な動機が存在していない。
ただ一方的に、助けてもらっているだけの人生だったように思える。
もちろんそうでないこともあったが、そうでなかったときにそうでなかったのは、
単にその場ではそういう真似がおれにできるかどうか試されているとおれが勝手に思い込んで
人目を気にしてそうしていただけにすぎないかもしれない。
あるいは、単純に好かれも嫌われもしないためには適当に優しい無害な人間だと思われたほうがいいと
心のどこか根元的なところでそう思っていたからというだけなのかもしれない。
だから、その後のフォローを続けられなかった。
急に豹変したように元の突き放したような冷たい人間にもどってしまう自分がいるだけだった。
自分がそういう人間だという事を
とりあえず思い出せてよかった。
自分は幸せになってはならない人間なのだ。