不満と、未練と


正しい判断を、してるだけだと思う。
なのにその正しいはずの判断は、いつも自分の本心とは裏腹で、自分を押し殺してガマンを強いる判断ばかりだった。
正しくなくても、自分の我儘を押し通すような判断を、誰も、そして自分も、自分に許さないと思うから。


少しずつ自分の状況は、改善しつつある。
なのにどうして、こんなにつらい気持ちになるのだろう。
いつもいつも、意識してしまう。
その度に気持ちが強張る。また気持ちに火がつきそうになるのを必死にこらえて、気持ちを隠して封じ込める。


誰かのことを好きだと思う事が、間違いだと思うようになったのはいつからなのだろう。
いくら自分がその人を好きだと思っても、その人は他の人を見ている。
その目の輝きや横顔があまりにもまぶしくて好きになる。
しかしいくら好きになっても、他の人を愛している人を好きになることは、きっと不幸な結末を招くだけ。


自分ではダメなんだと自らを責めて、悔しくて、壁に頭でもぶつけてたほうがマシだと思えてくる。


おれたちモテないオッサンというのは
もう何百回も、そうやってそういう気持ちをただ諦めて生きている。
今度こそは、今度こそはと思いながら、いつのまにかうまくいかない理由を自分でみつけて、嫌になる。
そのうまくいかない理由が、実は間違いかもしれないという希望が灯るたびに元気を出すけれど
勇気がわかなくてまた力がわかない。
ただずっと、椅子の上で、放心したように、ああなのだろうか、こうなのだろうかと想像して、焦りと不安で、
いてもたってもいられないほど寂しいのだった。


しかしそれがなんだというのだろう。
相手にしてみれば、そんなことはどうでもいいのかもしれない。
勝手に一人で小難しくこじれていく人を前に、どのように応対すればいいか、困ってしまうだけだろうと思う。