相手を神格化し、まるで聖人のように崇めている限り、関係性の架け橋は相手にもこちらにも届くことができない

そう思う。
わたしたちは、互いをあまりにも想像しすぎて、美化しすぎた。
神格化しすぎて、神々の一種のように期待しすぎて、実物をみるたびにドギマギする一方で、
どこかその現実の非神聖性に、戸惑いさえおぼえて、何かチガウようなギクシャクした気持ちになってしまう。


そして常にそれはそれ以上、進展しなかった。
相手は自分をどのように過大評価しているのだろう。自分は相手をどのように過大評価しているのだろう。
その過大な期待に応えられなければ、失望されて見捨てられてしまうのだろうか。


自分はもう、相手が戦後最大級の女神じゃなくても気が狂うほど夢中になって愛せるのではないだろうか。
でも相手は、自分が何かしらとても個性的な何かを秘めているとか何かしら過大な期待をもつことができなかったとしたら愛おしく思ってはくれないかもしれない。


そういう事を互いに思いあって、互いに一歩も譲れない状態で硬直状態にある二人がどこの世界にでもいるのかもしれない。
でもそんなわけわからないことを考えるくらいなら、
一生一人で妄想だけで満足して生きてもいいと思える。おれにとって、それはそのぐらい複雑で理解できない問題で、できればフタをしてしまい忘れたい。