恋愛とは無縁だというポーズをとることがカッコよさだと思えた時代


 あの頃は、自分は女性を好きになったりなどしない、そんなものは求めてすらないというポーズを取ることが
カッコよさだと思えた時代だった。


 異性にラブレターを書くなどという事はカッコ悪すぎて友人らにはとても知られたくない秘密だと思っていた時代だった。


 そんなポーズを、今でもずっと引きずるようにして取り続けている。
自分の中の弱みのように思えて、どうしても人前で認めることができず、隠し通したいと思ってしまう。


 そんなことをしている内に、年齢が倍になってしまっている。恋心などという女々しい感情は持たないというポーズを取りながらも
かなり女々しい内面を持った自分は、女々しい感情などなくても恋愛できる人達の間で、圧倒的に置き去りにされていったように、思う。


 どうして自分は、こんなに他人にどっぷりと依存してしまうのだろう。
どうしてそんなに重苦しいまでの執着を抱いてしまうのだろう。


 人間が人間に対して抱くような感情を逸脱していくような過剰な期待を抱いてしまうがゆえに、
重く思えて、誰も僕と親しくなろうとは、思わなくなったみたいに思える。