ラーメン屋

 なんでかテラスのあるラーメン屋の店先で
酔っ払い風のおっさんたちが朝から悲痛に呻いていた。
 ああいうことはしたくない、こういうことはしたくない、
と甲高く嘆いていた。
聞いている風の二人組は、よくわからないのだがたぶん
彼の力になってやろうとしているのだが、彼の希望が
したくない、である以上は助けてやれないのかもしれない。

 世の中にはやりたくないことが沢山ある。
 煤けた労働者になっても、自分は貴族だと思う人がいる。証券会社の店先では、ジムで鍛えた逆三角形の立派な証券マンが、
ホウキとちりとりで掃除をしていた。